健全な組織を作っていくためには、優秀なリーダーの存在は不可欠です。どんなリーダーだと優秀だということになるのでしょうか。リーダーが自身の役割を認識し、一般的には以下のような要素が備わっていると優秀だといえるでしょう
① 部下を育成し成長させている
② 部下を信頼し仕事を任せることができる
③ 組織の目標を認識し、組織やチームの方向性や目標を的確に伝えられる。
④ 部下の特性や性格傾向を認識し、バックアップすることができる。
⑤ 部下のモチベーション維持ができる
⑥ 言動に一貫性があり部下のロールモデルとなっている
⑦ 俯瞰力があり課題解決能力もある
⑧ 自己成長のための努力を怠らない
⑨ 考えたことを実践する行動力がある
⑩ 感情コントロールが上手い
組織にいるリーダーが上記のようなリーダーばかりなら組織は発展していくに違いありませんが、どの組織も優秀なリーダーばかりではありません。
かの有名なドラッカーはこう言っています。
「リーダーたることの第一の要件は、リーダーシップを仕事と見ることである」P・Fドラッカー(2000)『プロフェッショナルの条件』(ダイヤモンド社)
リーダーシップというものは、その人がポテンシャルで持つ能力や性格で左右されるものはなく、仕事(=スキル)であるということだと私は解釈しています。能力や性格はその人が本質的に持っているものですが、仕事をこなすスキルは後からいくらでも養えます。上記のような優秀なリーダーである要素は、リーダーが学び実践し自分のモノにすれば良いということになります。
優秀なリーダーはどんなことをしているか?
では、私が「この人、優秀なリーダーだな」と感じるリーダー達はどんなことをしているのかの例を紹介したいと思います。
① 本をよく読む
② 学ぶと必ず実践する
③ 事を広い視野で見るようにしている
④ 自分なりの目標をしっかりと立て、振り返りをしている
⑤ 他責ではなく自責の念を常に持つ
⑥ 心の安定がいつも取れるようなコツを持っている
①・②の解説を少ししましょう。
優れたリーダー達は本をよく読んでいるように感じます。本から学べることはとても多いと私も思います。
自分の知らないことを知れるだけでなく、本から学んだことを実践して自分の経験値にすることも可能です。
「知行合一」という言葉があります。陽明学の中心的な考え方でもあり、吉田松陰が自身の塾に「知行合一」の掛け軸を掲げていたのでご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか?知行合一とは、「知識と行為は一体である」という意です。本や研修などで学び知識を得たでは本当の意味で「知」とは言えない。実践して初めて「知」となるという考え方です。
他の項目については、また別のブログでお話したいと思います。
最後に
いつもクライアントに申し上げる言葉があります。
「立場が人を育てる」
リーダーになる条件の要素が現時点で欠けていたとしても、リーダーになれば上層部からも部下からも求められていくので自ずと「リーダー」らしくなっていきます。リーダーとして足らない部分があっても、いろんな問題に直面しながら自身の足らない部分を振り返ったりすることができるリーダーであれば、立派なリーダーと成長していくように思います。前を向き、時には立ち止まり、振り返りをしながらリーダーは成長していきます。
それをバックアップするのは経営陣の役割です。
上芝美恵(Mie Ueshiba)
人材育成コンサルタント
医療介護を専門にリーダー育成、接遇改善、離職防止など
組織と個人にアプローチした課題解決型のコンサルティングを展開。
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